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城北法律事務所
171-0021
東京都豊島区西池袋
1-17-10
エキニア池袋6F
Tel.03-3988-4866
Fax.03-3986-9018

城北法律事務所創立40周年記念憲法集会
「どうなる憲法 どうする憲法―戦争をする国にしないために―」

 2005年11月28日,当事務所の創立40周年記念集会が豊島公会堂(池袋)にて行われました。記念行事としては,飲食を伴ったパーティ・レセプションにとどめるという考え方もありました。しかし,自民党新憲法案が発表されるなど,憲法改正が議論されている昨今,地域(特に豊島,練馬,板橋)に根ざして人権を守るコンセプトのもと創立された当事務所は,レセプション形式ではなく,憲法集会を行うことにしました。憲法問題を依頼者ほか関係諸団体,一般市民に対して考えてもらうためです。

 基調講演を小森陽一東大教授(9条の会事務局長),時事を扱ったコントを元「ザ・ニュースペーパー」の松元ヒロさんにお願いし,その他市民活動に取り組んでおられる四名にご発言をお願いしました。始まるまでは,所員も(協力してくれた関係団体の方も)どれだけ参加してもらえるか全く未知数で,かなり心配しました。ところが,参加者はなんと会場一杯の約800人!!! 当初の心配は全くの杞憂に終わりました。参加者の内訳としては,労働組合・民主団体など当事務所とおつきあいいただいている団体のメンバーの方はもちろんですが,当事務所の依頼者に宛てたお誘いの手紙を読んで参加した方,主要3紙への企画紹介記事や折り込み宣伝広告などで企画を知った方,街頭での宣伝アピールで企画を知った方など幅広い市民が参加してくれました。

 小森さんのお話からは,「集団的自衛権」の持つ意味や,イラク戦争が集団的自衛権の行使としてイギリスと組めたからこそはじめて成り立った戦争であることなどが分かりました。その上で,自民党の目指す改憲の動きはまさに日本を「戦争する国」にするためのものだということが理解できました。また,靖国神社をテーマにした松元さんのコントでは,笑いの中にも靖国神社の持つ意味,展示の内容が鋭く告発されました。おなじみの「憲法くん」では,「僕をリストラしないで」という呼びかけに会場が賛同していました。現在参加者からのアンケートの集約をしています。アンケートの集まりがよく,また「大いに学ぶことができた集会だった」という感想が多く,所員一同安堵しているところです。

 小森さんの講演は平易でいて迫力があり,全てを紹介したいのですが,私の中で一番印象に残った「居酒屋で話す北朝鮮の恐怖に対する3つの反論」をご紹介します。
Q1 北朝鮮は核兵器で日本を攻撃しようとしているのではないか。
A1 いいえ。本州の北朝鮮に近い日本海側は「原発銀座」。核兵器を保持しなくても,通常兵器で核兵器同様の効果をあげることができます。
Q2 それでも北朝鮮は日本を核兵器で攻撃するのではないか。
A2 いいえ。チェルノブイリ原発事故を見ても分かるとおり,放射能汚染は大変な広がりを持ちます。チェルノブイリの時はフランスにまで放射能が及びました。近隣の国で核爆発が起きたら,朝鮮半島がまるまる放射能によって汚染されてしまいます。そこまでして北朝鮮が日本を核攻撃しなければならない理由はありません。
Q3 でもテポドン・ノドンが日本に向かって打たれたではないか。
A3 いいえ。北朝鮮が日本を攻撃しようと思ったら日本海側に着弾させます(Q1参照)。太平洋側に着弾したのは,平和協定が結べていない国,アメリカのグァム基地を意識したからです(世界地図を思い描いてみてください)。

 また,豊島,練馬,板橋の各地域から様々な平和のための活動をされている方の思いのこもった話を披露していただきました。それとともに「GPPAC」(武力紛争予防のためのグローバル・パートナーシップ)からは,世界中で日本国憲法9条が評価されている様子を紹介していただきました。その後,当事務所の所員の紹介を行いました。18名の弁護士の取り組んでいる訴訟・活動を顔写真入りのスライドで一人一人紹介しました。もちろん弁護士とともに当事務所を支えている事務員11名にも登壇してもらいました。そして,集会の最後に「憲法アピール」を採択しました。そこでは,9条をさらに輝かせるために,一人一人ができることを今すぐ始めようと呼びかけています。このアピールに従って,城北法律事務所も所員一体となって,より一層憲法の価値を実現するため,努力していきます。


憲法アピール

 日本はアジア太平洋戦争において、アジアをはじめとする近隣諸国において、かけがえのない命を奪うなど多大な被害をもたらし、また国内においても多くの犠牲を出しました。この侵略戦争の反省の上に作られた日本国憲法の平和主義がいま、危機にあります。
 二〇〇一年のいわゆる「九・一一事件」以降、日本政府・与党は、有事法制やイラク特別措置法などを成立させ、アメリカの行う戦争に国民を協力させる法律を次々と制定してきました。いまも自衛隊はイラクに駐留し続けており、憲法の禁じている自衛隊海外派兵がなし崩し的に既成事実化されています。さらに、先月発表された自民党新憲法草案では、戦力の不保持や交戦権の否認を定めた日本国憲法九条二項が削除され、新たに「自衛軍」の保持がうたわれており、まさに日本を「戦争する国」にするための憲法案だといえます。
 城北法律事務所の創立四〇周年にあたって行われた本憲法集会では、小森陽一教授の講演や松元ヒロさんの風刺コント、各分野からの平和アピール、憲法スライド等を通じて、憲法の基本的理念、特に九条の平和主義の原則のもつ先駆的な意義について深く考えることができました。また、自民党案の発表をはじめとして改憲の動きがますます加速化していくという状況のなかで、平和を守るための様々な取り組みを知ることができました。そしてなによりも紛争は暴力や武力では解決できないこと、世界の市民との友好・信頼関係を築いていくことこそ、平和への唯一の筋道であることを確信することができました。
 私たちは、平和を求める世界の市民と手をつなぎ、平和憲法を世界に輝かせたいと考えます。そのためには、この国の主権者である国民一人ひとりが、日本国憲法を自分のものとしてとらえ直し、その権利を日々行使していくことが必要です。それは、国の未来の在り方に対する主権者の責任です。私たちは、各地で結成されている「九条の会」等と協力・連帯し、日本国憲法を守るという一点で手をつなぎ、「改憲」のくわだてを阻むため、一人ひとりができる、あらゆる努力を、いますぐ始めます。

二〇〇五年一一月二八日
城北法律事務所創立四〇周年記念憲法集会


2005年11月28日,豊島公会堂

会場前,所員は「どれくらいお客様に来ていただけるか・・・」と不安で一杯でした。


開場すると,次々にお客様が。急遽開放した2階席まで満席になりました。


司会は,松田耕平弁護士と女優の福原美佳さん(青年劇場)。


開会のあいさつは,城北法律事務所を代表して運営委員長の大川原栄弁護士が行いました。
「今までも,そしてこれからも地域のみなさんに支えられ,我々も地域のみなさんを支えて大きく発展していきたいと思います。」


記念講演は小森陽一東大教授(9条の会事務局長)。ときにはユーモアを交え,熱のこもったお話しをしていただきました。
「アメリカは,単独ではイラク戦争を遂行できなかったことから,イギリス(=同盟国)に対する脅威論を利用した。つまり,イラク戦争は,イギリスが攻撃対象となることを口実に集団的自衛権と先制攻撃論に依拠している」と告発し,自民党「新憲法草案」は,「日本に対する北朝鮮の脅威論をあおりたてた上で,脅威に対する先制攻撃を口実にしたアメリカの行う戦争に日本を引き込むためのもの」と指摘,一方で「北朝鮮が日本に核攻撃はおろか軍事行動を起こすメリットは何もない」ことを明らかにしました。


「どうも,小泉純一郎です!」
松元ヒロさんは,小泉首相になりきってツアーコンダクターとして靖国神社の施設を紹介しました。
また,「僕をまだリストラしないで!!」と,憲法になりきって,憲法の大切さを訴えました。


集会の最後に,憲法アピールを採択しました。アピール文の紹介は,大山勇一弁護士です。


閉会のあいさつを菊池紘弁護士が行いました。

会場一杯の約800人のお客様にご来場いただきました。誠にありがとうございました。