子宮頸がんワクチン(HPV)・薬害根絶デー
薬害の連鎖を断ち切るために
弁護士 阿部哲二
弁護士 結城 祐
2013年4月、子宮頸がんの原因ウイルスであるHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染予防の目的で開発されたワクチン、ガーダシル及びサーバリックスは、予防接種法に基づき10歳から14歳の女子を対象とする定期接種の対象となりました。
ところが、同年6月から接種の積極勧奨が一時中止されて現在に至ります。深刻な副反応被害(激しい頭痛、疼痛、不随意運動、脱力、睡眠障害、知的障害、記憶障害等)が相次いだためです。確立した治療法がなく、被害女性の中には通学はもちろん、将来の夢を諦めざるをえなくなった方もいます。
本年7月27日に東京・名古屋・大阪・福岡の各地方裁判所への第一次提訴を行いました。
安全性や有効性が備わっていない本件各ワクチンを製造販売した企業及びこれを承認した国の法的責任を裁判上明らかにし、被害女性への完全救済、被害の再発防止を求めなければなりません。
厚生労働省の前庭には、薬害根絶「誓いの碑」があります。サリドマイド、スモン、エイズなど引き続く薬害を根絶しようと誓うものです。しかし、この碑が作られた後にも、ヤコブ、肝炎、イレッサと薬害は続きました。そして、またHPVワクチン被害が引き起こされたのです。
私たちは、2000年から毎年、碑が作られた8月24日を薬害根絶デーとして、被害者、支援者、研究者、弁護士らが一緒になって行動に取り組んでいます。 今年は、8月23日午後6時半から文京区民センターでHPV被害の報告をメインに集会を行い、翌24日は昼休みに厚労省前リレートーク、厚労大臣への要請書提出行動が予定されています。
薬害の連鎖を断ち切るために、ぜひ多くの方が、薬害根絶に向けた取り組みに参加していただければと思います。
第17回池袋派遣村
9月には「子どもの貧困」学習会
弁護士 大山勇一
本年5月18日に第17回目の「池袋派遣村なんでも無料相談会」を実施しました。50人近くのボランティアスタッフの協力のもと、法律・生活相談、食事やお味噌汁の提供、衣服の提供、健康相談などを行いました。
ここ数回少なかった生活保護申請の相談が増えたこと、1週間前の池袋駅周辺の「夜回り」で声をかけたホームレスの方が相談に来られたこと、北海道からの修学旅行生が相談会の見学に来られたこと、NHKの取材が入ったことなどが特色でした。
相談直後に救急車で運ばれる方もおり、私たちの相談会はいまだに多くの方々に必要とされています。ホームレスの方が宿泊所での生活を始めることができたものの、支給されるお弁当が塩分過多で高血圧が悪化すると訴え出て、スタッフのアドバイスのもと、お弁当を改めて現金支給に切り替えることができたという報告もありました。
また、数年前に私が生活保護申請に同行した当時ホームレスの方が、私の事務所を訪ねてきて、「無事に自立した生活を営むことができ結婚しました」と報告を受けることがありました。こうした知らせを聞くととてもうれしくなります。
きたる9月14日の午後6時半から、当実行委員会主催で「学校現場から見た子どもの貧困」という学習会を開催します。講師は、板橋区小中学校事務職員として38年間勤務された村木栄一さんです。
あまり知られていませんが「就学援助制度」というものがあります。小学校6年間で、給食費や学用品代などの援助費として合計50万円が受け取り可能な制度です。こうした制度についても詳しく教えてもらいます。ぜひ学習会にもご参加ください。
ひとこと
田見高秀◆「私たち日本人は政府によっておこされる戦争の恐怖をもう二度と私たちのところにやってこさせないことを決意しました。私たち日本人は、人々こそが最高の力をもつことを宣言します。そして私たち日本人は、揺るぎない意志でこの憲法を制定します。」(日本国憲法前文・南風椎訳)
平松真二郎◆ この夏、「道徳」の教科書検定基準が示されます。戦争できる国づくりの一環として、子どもに、「国のために生きることが正しい」と刷り込むものになるでしょう。公教育が、子どもの人格の育成陶冶のためではなく、権力に従順な「臣民」を育てる装置に変質することにもなるでしょう。いま、声を挙げなければ……暑い夏になりそうです。
信州上田城を訪ねて
深山麻美子◆ 真田丸の影響を受けて、信州上田城に行ってきました。思ったより小さいし地味やね(質実と言うべきであろう)。しかし、2度も徳川の大軍を跳ね返した真田の気骨と智慧が随所に見え隠れする。生きるための必死さに心打たれないではいられない。帰りには不落城の合格守りをゲットし、次は忍城かと思いを巡らせたのでした。
白鳥玲子◆「保育園落ちた。日本死ね」という過激な題名のブログが世間をにぎわせました。以前、入園相談に行った区役所で「3歳までは預けられないことも覚悟してください」と言われたときの絶望感を思い出しました。
働きながらの子育てには保育園は不可欠。これからの世代が苦労することがないように、保育園の充実を求め続けます。
市民の声が反映される社会を目指して
舩尾 遼◆ 昨年から私の友人が参議院選挙に立候補するとのことで応援してきました。この間勝手連をつくり市民の声を彼と一緒に聞いてきました。政策は市民とともに作ってきました。少しでも市民のための国政が実現することを切に願います。