コロナウイルスを理由とした内定取消について  弁護士 久保木 太一

 現在,新型コロナウイルスを理由とした内定取消が増えています。コロナウイルスによる事業縮小を理由とした内定取消(撤回)です。

 しかし,コロナウイルスの流行という予想外の事態が生じたとはいえ,一度内定を出した者に対して,そう簡単に内定取消をすることは認められるものでしょうか。

 答えはNOです。

 判例上,内定取消は,解雇同様に,原則として認められず,客観的合理的な理由がある場合に限り認められることになっています。
 コロナウイルスのせいで一時的に業績が悪化したとしても,それによってただちに内定取消が認められるということにはなりません。
 内定取消によって内定者は人生を大きく狂わされてしまいます。企業には採用の自由がある以上,一度内定を出した者に対しては相応の責任を負わなければならないのです。

 昨年,私と当事務所の田村優介弁護士が担当した事件で,内定取消の違法無効が認められ,会社側に約160万円の支払いを命じた勝訴判決が出されました(控訴されたものの,高裁にてほぼ同額で和解)。

 内定取消を受けてしまった方は泣き寝入りせず,ひとまず弁護士に相談されることをお勧めします。
 また,当事務所では,コロナウイルスに関連した解雇事件,倒産・破産事件,生活保護申請などについても随時相談を受け付けております。お気軽にお電話(03-3988-4866)や当HPの相談フォームにご連絡ください。