城北法律事務所 ニュース No.85 2022 新年号 (2022.1.1)


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目次

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<法律相談>交通事故の被害者になったら
交通事故で賠償請求できる損害と注意すべき点

弁護士 工藤 裕之

交通事故の被害者になった場合に、民事で加害者にどんな損害について賠償請求できるかですが、ケガをした場合は人身損害として、治療費、休業損害、慰謝料などを請求できます。また、車が破損した場合には、物損として修理費や代車代などを請求できます。なお、弁護士が代理人として賠償請求する場合、慰謝料については任意保険の基準よりも金額が増えることが多いので、知識として持っておくとよいと思います。

被害者(ないしその親族等)が車を保有し、任意保険に加入していて、弁護士費用補償特約も付帯しているときは、その保険の対象自動車が交通事故に関与しているかどうかを問わず、300万円までの相当な弁護士費用が任意保険から出ることが多いと思いますので、任意保険の内容を確認しておいてください。この特約の保険料は、年額2000円程度のようですので、加入しておくべきです。法律相談費用も出ます。来年からは、交通事故の被疑者、被告人になってしまった場合の刑事弁護費用も一定額出る取り扱いをする保険会社もあるようです。

それと、被害者として賠償請求する際には、常に加害者との過失割合が問題になり、被害者側の過失割合に応じて、損害賠償額が減額されてしまいます。証拠がないと不利な過失割合を認めざるを得ない結果になりかねません。そこで、重要なのがドライブレコーダー(略称ドラレコ)です。自分の過失がないか、より少ないことを主張する場合こそ、その立証手段として重要なのです。車の前方、後方だけでなく、四方を撮影できるものもあるようですので、必ずドラレコは設置すべきです。

交通事故は分かりにくいことが多いので、弁護士に相談されることをお勧めします。