城北法律事務所 ニュース No.81(2020.1.1)


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〈活動報告〉認可保育園で死亡事故 ~板橋での保育運動を通じて~

事務局 黒田 真一

私は中2、小5、小1の子を持ち、板橋区保育園父母の会連絡協議会(「ふぼれん」といいます。)と板橋区保育問題協議会(「保問協」といいます。)で活動をしています。

2016年9月、板橋区内の認可保育園で1歳2か月の男の子が死亡する痛ましい事故がありました。当時の新聞各紙はうつぶせ寝による死亡事故と報道しましたが園側はこれを否定しました。

ふぼれん、保問協は板橋区に対し第三者の有識者による検証委員会の実施を何度も求めましたが、板橋区は警察が捜査中で、遺族の心情を考慮し検証委員会を実施しないとの一点張りでした

2017年9月11日の内閣府からの「死亡事故については、すべて検証すること」「明らかな病死であっても~検証を実施していない自治体については、早急に検証を実施すること」等を内容とする通知を受け、板橋区は事故から1年後の2018年3月にようやく検証委員会を設置しました。しかし、事故の約半年前、2016年3月にも内閣府は検証を行うよう通知していたのです。

検証委員には医師、弁護士、保育関係者ら5名が選任され、昨年8月に検証報告書が出されました。事故から約3年が経過していました。

33ページにわたる報告書では、詳細な聞き取りや分析、検証がなされています。うつぶせ寝等による窒息やその他の疾病の可能性は否定できないとありますが、死因は未だ特定されていません。

報告書の最後には検証委員会から19項目にわたる「重大事故再発防止策の提言」がなされました。

「関係者の記憶が風化することや、類似の事故の再発防止が検証の趣旨であることに鑑みると、事故発生後、速やかに検証が行われることが望ましい」

「都市部を中心とした(中略)一部の保育施設では、安全に保育を行うための十分な保育士配置がされていない状況である」

「区は、機会を捉え、国や都に対し、保育士の年齢別配置基準の見直しを要請すること」

板橋区はこの提言を真摯に受け止め、二度と悲惨な事故が起きることのないように再発防止のために活かさなければならないと思います。


ラグビーワールドカップと退所のごあいさつ

弁護士 小沢 年樹

1年前の事務所ニュースに「ラグビーワールドカップ万歳!」と題して、日本代表の外国出身選手やラグビーの国際性をご紹介しました。今、ラグビーの素晴らしさを多くの方が実感されておられるでしょう。長くお世話になった事務所から独立しますが、私もアジアや世界に目を向けた活動にチャレンジしたいと思います。 
皆様に大変お世話になり、ありがとうございました。